この記事はこのような方に向けて書いています。
・健康企業宣言の取り組みに興味がある企業ご担当者の方
・他社の健康企業宣言について知りたい企業ご担当者の方
近年、健康企業宣言に取り組んでいる企業が増加しています。健康経営という単語を耳にしたことがあっても、イメージがぼんやりしていて具体的に何をすればよいのか分からない、という方も多いのではないでしょうか。
この記事では健康企業宣言について解説するほか、健康企業宣言に取り組んでいる企業の具体的な取り組み例を紹介していますので、ぜひあなたの企業で健康企業宣言に取り組むうえでの参考にしてみてください。
健康企業宣言とは
健康企業宣言とは、健康優良企業「銀の認定」「金の認定」を目指して、企業全体で健康づくりに取り組むことを宣言することです。
職場の健康づくりに取り組む環境を整える「STEP1」で一定の評価を得ると「銀の認定」が得られ、安全衛生にも取り組む「STEP2」に進みます。こちらでも基準を満たすと「金の認定」を受けることができます。
「STEP1」では必ず「100%健診受診」「特定保健指導の活用」を宣言するほか、健診結果活用、健康づくり・環境の整備、食、運動、禁煙、心の健康の6項目に取り組むことを宣言します。「STEP2」では、健診・重症化予防、健康管理・安全衛生活動、メンタルヘルス対策、過重労働防止、感染症予防、健康経営の6項目に取り組むことを宣言します。
健康企業宣言に取り組む4つのメリット
1.生産性が向上する
従業員の健康を守ることで、従業員のパフォーマンスが向上し、企業利益につながります。
2.企業価値が向上する
健康企業宣言に取り組んでいるということは、健康経営に積極的であるという分かりやすい指標となるので、企業イメージがアップします。
3.労働災害が減少する
企業全体の健康状態を把握することで、労働災害につながるリスクを減らし、労働災害を未然に防ぐことができます。
4.特典を受けられる
東京信用保証協会による健康企業応援・ダイバーシティ推進保証制度において、信用保証率の優遇が受けられるようになります。
健康企業宣言に取り組んでいる企業一覧
「STEP1」に取り組んでいる企業は以下の通りです。
20240620021.pdf (kyoukaikenpo.or.jp)
「STEP2」に取り組んでいる企業は以下の通りです。
20240620022.pdf (kyoukaikenpo.or.jp)
健康企業宣言に取り組んでいる企業の取り組み例
1.特定健診の受診率、特定保健指導の実施率100%達成(ワイズマート)
健診の実施1カ月前から事前案内を社内ウェブサイトの掲示板や各店舗・部門へのメールで展開し、同時に各職場でも案内の紙面を掲示、さらに各対象者の健診キットが届くと本人へ回送する際に紙面での案内を同封して送付するほか、申込を社内ウェブサイトから行うシステムにすることで、未受診者を容易に把握できるようにしました。未受診者には受診勧奨を繰り返し、場合によっては対象者の上司も巻き込んでいます。また、健診・ドックの受診費用の面でも手厚い補助も実施しています。
2.メールで社内に『健康経営ニュース』を配信(橋本総業)
民間の健康経営のセミナーに参加した際に社員に共有したいと思った内容をA41枚にまとめ、メールで配信することで従業員の健康に対する意識を高めています。また、これとは別に社内で実施した健康アンケートの結果報告を関連したテーマの健康情報とともに配信するという取り組みも行っています。
3.オフィスの整備(toBeマーケティング)
全体が「集中ブース」と「コラボレーションスペース」、 そして気分転換を図るための「リフレッシュルーム」「マイ ンドフルネススペース」に分けられたオフィスを新しく作り、、一人で集中して仕事をしたい場合は集中ブース、社員同士のコミュニケーションが大切な仕事にはコラボレーションスペースを利用するなど状況によって使い分けることで頭を切り替え生産性を向上させています。ただし仕組みや制度ではなく働く環境を物理的に整備しているのでかなり大きな投資となります。
4.禁煙の促進(サイショウ・エクスプレス)
事業である運送に利用するすべての車両の禁煙化を行いました。車内の灰皿は取り外しができないため、灰皿の上に禁煙ステッカーを貼って、注意を促しています。また、禁煙外来や禁煙補助剤を利用したりして禁煙に取り組む場合は、費用を全額会社で負担しています。禁煙の促進の他にも、仕事の特性上運動する機会が少ないドライバーのために整備講習会とウォーキングをセットにして開催したり、定期的にウォーキング活動を行ったりしたりしているほか、職場には血圧計や体重計を設置して、健康を意識するきっかけを増やしています。
まとめ
以上、健康企業宣言について解説しました。健康企業宣言は“認定を受ける”という結果もそのために健康経営に取り組む過程も企業にとってプラスになると考えられます。この記事で紹介した健康企業宣言に取り組んでいる企業の取り組み例も参考にしつつ、制度をうまく利用すると良いでしょう。
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【参考文献】