【産業医が使えない?】ダメな産業医の8つの特徴とその見分け方

この記事の要約
全く動いてくれない典型的なダメな産業医を選ぶことは一歩間違えると、企業の健康と安全を損なう可能性があります。そして、産業医一人一人は知識やコミュニケーション能力のレベルが異なっており、企業にあった適切な選択が必須です。 この産業医の選定で、尊大な態度を取り、時間にルーズで、レスポンスが遅い産業医を採用してしまうと、短期でも長期でも企業の不利益に繋がってしまいます。

ライフインベスターズではお陰様で人事・労務、経営者の方から、産業医の交代や選任に関するご相談いただく機会が増えてきております。その中でも、会社からメールを送ったのに数日経っても返信がこない産業医や、従業員の産業医面談を依頼したが、自分の都合で断ったり対応してもらえない産業医がいて困っているという相談を受けることがあります。

今回はそのようなことにお困りの人事・労務担当者の方や、これから産業医を雇うかもしれない担当者向けに同業者の産業医から見た企業にとって悪影響となりうるダメな産業医の特徴を人事・労務担当者向けに詳しく解説していきます。

良ければ、自社の産業医が当てはまっていないか、ぜひご確認ください。

目次

概要:ダメな産業医が企業に与える影響とその実情

ダメな産業医の特徴を書く前に、なぜダメな産業医を雇うと企業にとって害がおきるのかについて触れていきます。

一般的に、企業にとっての産業医の役割は健康管理や職場環境改善などを含め年々多角化している傾向にあります。そしてこの内容にうまく対応し、企業にとっての利益と従業員にとっての利益の双方を両立させる重要な責任を産業医は求められています。

しかし、「安かろう悪かろう」という言葉があるように、法律に記載があるから安価な名ばかり産業医を雇う企業が後を立たないことが現状としてあります。本当にその判断は正しいことなのでしょうか?

実際に内閣府の調査によると、

年収600万円の会社員が6か月休職した場合
A. 同僚の残業費など会社のコスト負担422万円かかる

(企業が仕事と生活の調和に取り組むメリット, 内閣府)

という報告も出ています。

端的に言い換えると、休職者を増やすダメな産業医は、企業にとって数百万単位の損害をもたらすということです。

こうならないために産業医を雇うことをコストとして捉えるのではなく、企業にとってどういう利益をもたらしてくれるのかという視点で捉えることが必要になります。

しかし、現状では、数百万単位の損害を出してからようやくその事に気づく担当者の方が後を断ちません。

つまり、このように事態を悪化させない為に未然にどう防ぐか、起きてしまった場合にどう悪化させないのかを担当者は考える必要があるのです。

それではダメな産業医の8つの特徴について解説していきます。

1.知識や経験が不足している

私ではメンタルの方の対応はできませんそのような言葉を仰る産業医の方はいませんか?

メンタル対応に限らず、企業ではさまざまな健康と安全に関する問題が起きています。

産業医は、この問題に対して

  • 法律(労働安全衛生法、労働基準法など)
  • 職場の健康と安全への知識
  • 疾病の予防と管理の知識
  • 職場のストレス管理

など、多くの分野の知識や経験を総動員してその企業にあった形で対処することが求められます。

この知識や経験が不足している産業医は、従業員や企業に対して適切なアドバイスやサポートを提供できず結果的に対応が後手後手になってしまう可能性があります

このようなことを起こさない為に産業医は適切な知識と判断を行い、問題を早期に把握し、会社と一緒に協力して対策を行う姿勢が必要になるのです。

2.説明が不明瞭

「先生が結局、何が言いたかったのか分からなかった」と、面談や会議が終わった後に、このような経験をした方は多いのではないのでしょうか?

説明が不明瞭であると従業員は健康や安全に関する重要な情報を理解できず不安や混乱を生じさせてしまう可能性があります。つまり、説明が不明瞭であると何に気をつけて行動すればよいのか、という指針がなく対象の従業員によっては検討違いのことをするおそれもあるのです。

また、医療用語のみでしか従業員に話すことができない産業医は産業医として問題外です。

産業医として求められる能力の一つは 相手にとっていかにわかりやすい言葉で伝えるこができるかとなります。

3.傾聴する力が低い

「この先生、全然、人の話を聞いてくれない」産業医とコミュニケーションをとった後にこのように感じたことのある方も多いのではないでしょうか?

病院でもよくあることであり、当然産業医でもこのような方は一定数いらっしゃいます。実際、傾聴する力は産業医に限らず非常に重要な能力です。

産業医業務において傾聴力が不足していると、産業医面談で従業員の悩みや問題を十分に理解できず、適切な解決策を一緒に模索していくことが難しくなる可能性があります。

産業医に傾聴を行う姿勢があることで従業員が周りに中々言い出せなかったことを思い出し、少しずつ伝えてくれることができるようになったことで、公私に問題を抱えていた従業員の課題解決につながったケースもあります。

また、産業医の傾聴力が不足していると、人事や総務など会社側とのやりとりにおいても、会社側の状況に耳を傾けてもらえずに一方的に意見を押し付けられてるように感じることもあるかもしれません。

従業員の健康管理、職場全体の環境改善いずれの側面においても傾聴力のない産業医がいることでコミュニケーションエラーを積み重ね、知らず知らずに大きな損失につながるのです。

4.態度が傲慢

「私の仕事の範疇ではないので何もしません。こちらが困った際に対応します」産業医の中には、このようなセリフを言って仕事を全くせず、何度も何度も担当者が頼んでようやく重い腰を上げる産業医がいるのも事実です。

産業医は尊重と誠実さをもって従業員に接する必要があります。

傲慢な態度を取る産業医は、従業員との良好な関係を築くことができず、従業員の健康と安全に対する意識や協力を得ることが難しくなる可能性があります。産業医は従業員との良好なコミュニケーションを保つことが重要であり、傲慢な態度は企業の健康と安全の環境を悪化させてしまうのです。

そして、実際に傲慢な態度を取っているといざという時に正確な情報が集まらず、後手後手の対応になってしまうのです。

5.連絡が遅れがち

冒頭でも説明したように、「面談を設定するために産業医に月曜日に送ったメールが金曜日になっても返ってこないという経験をした方もいらっしゃるのではないでしょうか?

刻一刻と状況は変わっていくことが多く、その対応に対して連絡が遅れがちになると、事態が収集がつかなくなります。そして、結果的に従業員の健康や安全に関する問題が適切に解決されず企業や従業員に悪影響をもたらす可能性があります。

そのため、産業医は問題を早期に把握し早期対応することが最も大事になってきます。また、この連絡がいつも遅れてしまうと、企業としてもこの産業医は本当に大丈夫なのか?という不信感を持つことになります。

6.時間管理ができない

産業医から、「その日は予定が合わなくて時間をずらしてください」という連絡を当日になって聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。時間管理は産業医にとっても必須スキルの一つであり、臨床現場と同じ感覚で平気で時間に遅れてくる産業医は社会人として御法度となります。

つまり、産業医も一社会人としての節度を持って

・どの程度の時間がかかるのか?
・いつまでに終わるのか?

など計画を一つ一つ実行していく力が必要不可欠になるのです。

言い換えると、安全衛生委員会や産業医面談など、決まった時刻に皆が行動することが求められる場面で理由のない遅刻や欠席は御法度になるのです。

7.スタッフとの連携が不十分

「先生が何をしたいのかが全く分からないからこちらがどう動けばいいのか分からない」という経験をした方はいらっしゃいませんか? 

スタッフとの連携が不十分であると、効果的な健康管理や職場への環境改善を実施することが難しくなり、従業員の健康や職場環境の悪化への歯止めが効かなくなる恐れもあります。

そのため、産業医は他の医療スタッフや企業の人事部と連携して、問題に対処する必要があります。

8.費用が不透明または過剰

「あの産業医の先生、仕事はしないのに残業だけよくされている」とお困りの方もいらっしゃるかもしれません。

大事なことは、産業医のサービス費用について、どの程度のものにどれくらいの費用がかかるのかを明文化することが重要です。そして、他の産業医と比較して明らかに仕事の質や量が低い産業医は企業にとってのコストにしかなりません。コストではなく企業に利益をもたらす産業医を選ぶ必要があるのです。

最後に

いかがでしたか。弊社でも、「産業医はもうそんなもんだと諦めてしまっていたけど、産業医も先生によってこんなに違うんですね」と驚かれる人事・労務の方も一定数いらっしゃいますので、先生によってバラツキがあるのも事実かなと思います。

ライフインベスターズでは、コミュニケーション能力や専門性など、書類や面接審査を通じて一定の基準を満たした厳選した産業医が所属しております

大手法人様はもちろん、これから衛生委員会を立ち上げるスタートアップ・ベンチャー企業様への対応経験も豊富にございます。特にメンタル対応に対してお困り法人様から専門性の高さで高くご評価いただいておりますので、産業医の交代を含め何かお困りやご不満がございましたら、無料のオンライン相談も受けつけておりますので、どうぞお気軽にご相談ください。

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