この記事はこのような方に向けて書いています。
・健康経営に関する資格について知りたい方
・自発的に健康経営について学ぼうと考えている方
「健康経営」は企業が従業員の健康を経営的視点から考え、配慮することで、結果的に大きな成果をもたらすことから、近年注目を集めています。
そんな「健康経営」について一定の知識を持っているという分かりやすい指標の一つがこの記事で紹介する健康経営の資格です。健康経営に関する資格について興味がある方はぜひ本記事を参考にしてみてください。
健康経営とは何か
そもそも健康経営とは何なのでしょうか。
健康経営とは、従業員等の健康保持・増進の取組が、将来的に収益性等を高める投資であるとの考えの下、健康管理を経営的視点から考え、戦略的に実践することです。 企業が経営理念に基づき、従業員の健康保持・増進に取り組むことは、従業員の活力向上や生産性の向上等の組織の活性化をもたらし、結果的に業績向上や組織としての価値向上へ繋がることが期待されます。
引用:経済産業省ヘルスケア産業課 健康経営の推進について
健康経営の推進に関する全社方針を社内向けに明文化している企業は2020年には9割を超え、多くの企業が健康経営に関心を寄せていることが良く分かります。
経済産業省の調べでは健康経営に取り組む企業では離職率が低いこと、所属企業の健康経営レベルが高いと感じている人の方が健康状態や仕事のパフォーマンスが良好であることなどが分かっており、健康経営は企業に良い影響を及ぼしていると言えるでしょう。
健康経営に関する資格とは
健康経営に関する資格には
- 健康経営アドバイザー
- 健康経営エキスパートアドバイザー
があります。健康経営エキスパートアドバイザーは健康経営アドバイザーの上位資格です。
これらは経済産業省から委託された東京商工会議所が運営しており、研修とテストがセットになったプログラムです。2016年に開始してから健康経営に関心のある企業の経営者や総務・人事担当者など、延べ4万人以上が受講しています。e-learning研修なので、いつでもどこでも受講することが可能です。
このプログラムの目的は
『健康経営の必要性を伝え、自社内の健康経営への取り組みに必要な情報を提供し、健康経営の実践へのきっかけを作る普及・推進者』
を育成することであり、情報のアップデートのため、2年ごとの更新が必要になります。
それぞれについて詳しく説明します。
健康経営アドバイザー
健康経営アドバイザー研修には受講資格はないので、どんな方でも受けることができます。
テキスト、動画受講、IBT受験料を含め受講料金は8800円になります。研修を終了し、効果測定が7割以上製糖した場合に認定されますが、先述の通り認定期間は2年で更新には再受講(内容は1回目と同じ)が必要です。
研修の内容をきちんと理解すれば問題なく取得でき、難易度はそれほど高くありません。
健康経営エキスパートアドバイザー
一方で、上位資格の健康経営エキスパートアドバイザーには受講資格が定められています。
受講資格があるのは以下の(1)(2)の両方を満たし、知識確認テストの受験およびワークショップへの参加が可能な方です。
(1)健康経営アドバイザー認定者(認定期間が有効の者に限る)
認定が失効している場合は「健康経営エキスパートアドバイザー研修」を再受講しましょう。
(2)所定の有資格者または所定の実務経験者
【所定の有資格者】
(経営・労務に関する資格)
・中小企業診断士
・社会保険労務士
(医療・保健に関する資格)
・医師
・保健師、看護師
・精神保健福祉士
・公認心理師・臨床心理士
・理学療法士
・労働衛生コンサルタント
・管理栄養士
・健康運動指導士
【所定の実務経験者】
以下の実務に概ね1年以上関わっていたこと
1.「健康」「医療」「保健」に関する実務
医療保険者・医療機関・健診機関等での勤務経験など
2.「経営」に関する実務
経営者本人または、経営企画など企業経営に従事していた経験など
3.「人事労務」に関する実務
人事担当者、労務管理担当者として従事していた経験など
4.「健康経営」に関する実務
健康経営の普及や支援に携わっていた、企業などで実践に関わっていたなど
知識確認テストの合格者のみが第二段階のワークショップに参加でき、さらにワークショップ後の効果測定に合格すると健康経営エキスパートアドバイザーの認定を受けることができます。受講料は以下のようになっています。
知識確認テスト(テキスト発送有) 7,700円(税込)
知識確認テスト(テキスト発送無) 5,500円(税込)
ワークショップ 22,000円(税込)
更新は2年ごとで以下、更新条件は① ②の双方を満たすことです。
① 「健康経営EXアドバイザー研修動画視聴」を3講座以上修了すること
② ①を修了後「健康経営EXアドバイザー更新申請」を行い有効期限日までに「健康経営EXアドバイザー更新テスト」を80点以上正答すること
まとめ
ここまで、健康経営に関する資格について解説しました。産業医や衛生管理者などとは異なり、健康経営アドバイザーの設置は義務付けられていませんが、健康経営アドバイザーは経営的視点から従業員の健康を守ることに対しての助言ができる有用な存在あり、対外的にも健康経営に注力しているとアピールできます。ぜひ資格を有効活用してみてはいかがでしょうか?
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【参考文献】